「都心の川めぐりツアー」に参加

2018年5月8日

川から見えるまちづくり

 
 浅草の船宿「あみ清」さんに集合し、船酔い対策も万全に30人乗りの釣り船に乗り込み出発。「あみ清」のご主人から「今回のような、まちづくりを目的に船を使ってもらうことは珍しいこと、これからはいろいろな人に来てもらうことが必要なので参考になります。」と言われ、ツアーのパンフを渡した。わんどの様子⇒ 
 いったん隅田川を上り白髭橋まで行き、土盛りの堤防の緩傾斜堤防や生態系を考え作られた「湾処(わんど)」の説明を受ける。そこからUターンして、東京湾に向かう。隅田川に架かる橋は「橋の展覧会」といわれ、個性豊かな25の橋が、一つ一つ確かに色や形が違う。「確かに重要文化財にも指定された橋もあり個性的。でも、江戸川区に架かる橋も負けてないぞ」と思う。少し下流に行くと、コンクリート護岸を活用した「隅田川テラスギャラリー」が登場。市民の発案で作られているそうだ。「昔は臭くて汚かった隅田川がきれいになったのは?」と聞くと、周辺の工場などが移転したことが大きな理由だそうだ。
 神田川と聞くと、南こうせつの「神田川」を思い浮かべる、「窓の下には神田川」のとおりに、川辺にぴったり寄り添うように街並みがつづいている。「今どのあたり?」と思いながら船からまちを見上げると、なんだか懐かしい気持ちになってくるのは不思議。
 日本橋川は、ほとんどが首都高速道路に覆われているので、どのあたりを下っているのか分かりづらい。由緒ある「日本橋」が、下から見ると、高速道路に押しつぶされそうになっているのがわかる。「今なら、こんな形で道路は作らないだろう。」と誰もが思うに違いない。まさに開発優先のまちづくり、東京の陰の部分を見たような気持ちになる。日本橋川は、海の潮位の影響を受ける「干潮域」で、東京湾の潮位に連動して、満潮時には川の流れが「下流から上流」に変わるそうだ。
 日本橋川に架かる一番の橋(河口から数える)豊海橋をくぐり隅田川に戻ると、緑が豊かな浜離宮が現れ、築地市場や芝浦の倉庫街がつづいている。月島の高層マンション街をはさんで左右に川が分かれるところを右から東京湾に向かう。その先には、お台場や有明の開発地域があり、東京湾を回り再び隅田川を上っていく先に、豊洲の築地市場の移転予定地が見えてきた。まだまだ、この周辺の開発がすすめられていく状況が確認できる。勝鬨橋、永代橋、墨田大橋、清洲橋など、改めて色やデザインを見ながらスタート地点の吾妻橋までもどった。
 今までも川は身近な存在だったが、古くからの歴史や人々の生活の中での役割などを感じながら、やっぱり「なくてはならない身近な自然」なんだと実感した。糸井さんは、「今日から生活者ネットの人たちには、川のスペシャリストになってもらって、自治体や東京都への提案につなげてほしい。」という主旨のお話をされていた。川の役割は「利水・治水・環境」、市民の活動では「親水」がキーワードだということも。
 
日本橋を覆うように高速道路が走る    湾岸地域はまだまだ開発がすすむ