NPOの活動に理解を!

2018年5月8日

「NPO法人市民がつくる政策調査会」のフォーラムに参加した。テーマは、「NPO法」の成立10年の中で、市民社会はどう変わりつつあるのか・・というものだった。
 江戸川ネットの事務所の裏のさくらが咲きました。こころが和むひと時です。  →
基調講演を行った柏木宏さんは、日米でNPO活動に関わり、日本でNPO法制定に向けた活動を行い、現在もNPO法人としての現場を持つ方だ。1998年3月、議員立法によりNPO法が成立するが、税制優遇措置が付帯決議とされ、2年後に認定NPO制度が成立した。しかし、2007年末で都道府県での認証を受けたNPO法人は3万3389団体ある中で、国税庁が認定し税制優遇がされる認定NPO法人はわずか75団体しかないという実態である。アメリカではNPOに対する郵便料金優遇制度などもあり、100万団体以上が税制優遇を受けている状況だと話された。認定NPO法人が全体の1%にも満たない状況で制度と言えるのか?また、NPO法人の75%は行政との連携や協働を実施しており、行政資金への依存度の高さも指摘された。
 
 現在、江戸川区でもさまざまなテーマでの活動を行っている109のNPO法人がある。私自身3つのNPOの活動に関わっている。財団などの助成金を受けている活動しているNPO、独自の事業と区からの委託事業を併せて行っているNPO、助成金や委託事業などがなく、すべてが独自の事業として行っているNPOと3種3様の運営状況である。事業高が大きくなり利益が発生したときには、企業と同様の税金を支払うことになる。しかし、NPOの運営状況は企業とは比べ物にならないくらいに人件費は安く、社会保障や福利厚生などは到底企業には及ばないのが現状だ。NPOで活動する人のほとんどが仕事を持っているか、または家族の経済的支援がある。専従のスタッフを抱えて活動していても、スタッフの数は数人以下が多いのが現状ではないだろうか。

 行政サービスや事業の中でも、今やNPOは欠かせない存在となっており、地域社会の中でも重要な役割を果たしているのが現状である。一般の事業所や企業と同様のサービスを提供したり事業内容であっても、運営状況やNPOの活動に関わる一人ひとりの思いや意識には、大きな違いがあるのではないだろうか。また、さまざまな制度改正に向けて、現場の意見をまとめ政策提案を行うことや、社会啓発的な活動やロビー活動を実践していることなどは、団体のミッションこそ理解されるべきだと思う。この10年間のNPOの活動状況や実績などを検証したうえで、今後の税制改正に期待したい。